親知らずの治療の流れと治療方法の一例です(症状、原因によって異なります)。
右奥歯の歯茎がうずくような感じがすると来院されたFさん。
Fさんの治療の流れと費用をご覧ください。
症状、生活習慣など問診表に記入していただいた後カウンセリングを行います。
初めての診察には、十分なお時間をいただいています(30分~1時間)。
レントゲン、場合によってはCT撮影で抜歯する必要があるか、そのままにするか、当院で抜歯が可能か、大学病院をご紹介するか、判断をします。
他にもポケット検査・歯の状態(詰め物、かぶせ、虫歯、欠損など)・プラークコントロールを診査いたします。
CT撮影は、自分の歯や骨の状態を、3D画像で立体的に見ることができるので、詳細な診査、診断が可能になります。
▼痛みや腫れがある場合
患部の洗浄や炎症を抑えるための抗生物質の投与など症状を和らげる処置を行います。
左下奥の親知らずが原因で歯肉が炎症していましたので、抜歯が必要と判断しました。
痛み止めを処方し、翌日以降の予約をしていただきます。
患者さまと相談の上、治療方針を決定します。
お口の中を一旦きれいに清掃し、注射時の痛みを和らげるために、塗り薬の表面麻酔を1~2分を置きます。
局所麻酔をしてから親知らずを抜歯します。
Fさんは親知らずがまっすぐ生えていたので10分程度の処置時間で終えることができました(親知らずの状態によって異なります)。
最後に痛み止めと腫れ止めの薬を処方します。
Fさんのように、簡単な場合には普通の歯を抜くのと同様にすぐ抜けますが、親知らずが中に埋まっていたり、歯と骨が引っ付いていたりすると抜くのにもかなりの時間を要します。
▼抜歯後の注意点
抜歯当日は、血液の流れが良くなるような事柄は控えていただきます(熱いお風呂に長時間つかる、激しい運動、飲酒など)。
2日後に抜歯した部位の消毒を行います。
Fさんは痛みも腫れもほとんどなかったようでした。
親知らずを抜歯した後に、腫れや痛み、麻痺などのトラブルが出ることがあります。歯科医院での対応が難しい場合は大学病院の口腔外科をご紹介しています。
抜歯後にレントゲンで状態を確認します。
抜歯後の歯肉の状態もチェックします。
Fさんの場合は縫合の必要がなかったのですが、他の歯に初期の虫歯がみられたので、治療しながら経過を観察しました。
親知らずの抜歯後の経過は順調でした。
今回は右上の親知らずでしたが左上にも親知らずがあるので、経過のチェックも合わせて、口腔内の定期的なメンテナンスをおすすめしました。
自分の歯を健康に保つために、3ヶ月に1度の定期検診はとても重要です。
【治療を受けたきっかけ】
前から親知らずがあり、たまにうずいていたが、今回は頻発したので。
【心配だったことはありますか?】
インターネットで調べると1時間ぐらいかかるとか出血がひどいとか色々と書いてあったので怖かったです。
【治療を受けた感想は?】
自分の場合は歯の生え方がまっすぐだったので抜歯もそんなに時間はかからないと聞き、安心しました。
最初はあんなに怖かったけど抜いてもらってスッキリしました。
Fさんの場合は以前から親知らずの腫れと鈍痛が繰り返されていたことと親知らず周辺の歯が虫歯になっていたこともあり、抜歯しましたが、抜歯しなくても良いケースもあります。
親知らずは長い時間をかけて少しづつ動くこともあり、多くの場合は20歳代~40歳代の方が来院されるケースが多いですが、ご高齢で親知らずを抜くことになったというケースもありますので痛みが出たら、早めに歯医者で確認してもらうことが大切です。